介護職の働き方

介護職にとって良い職場とは?良い施設の見分け方、入る方法を解説!

こんにちは、ケアマネのしーさんです。

ネットで介護の仕事について調べていると

きつい、汚い、人間関係が悪い、人手が足りない、辞めたい・・・。

なんてネガティブな記事がたくさんあります。介護の仕事にもそういった面があるのは事実です。

じゃあ働く人にとって良い施設が本当にないのか?と聞かれれば

良い施設はあります!と断言します。

今回は働く人にとって良い施設、そして良い施設に入る方法について解説していきます。

今回の記事はこんな人におすすめです。

・現在働く施設を探しており、ブラック施設に当たりたくないが探し方がわからず迷っている。

・介護の仕事にやりがいを感じられずやめようか迷っている。

・働きやすい施設の見分け方を知りたい。

働く人にとって良い施設とは?

働く人にとって良い施設の定義は違うと思いますがざっくりいうと

1.収入

2.働きやすさ

3.やりがい

この3つのバランスが重要です。何を重視するかで自分にとって良い施設を探せるようになります。

1.収入

厚生労働省が公表している介護職の平均月収は約30万円だそうです。

この数字は平均勤続年数7.6年、処遇改善加算の届け出をしている事業所で賞与、各種手当てを含んだ数字です。

出典:厚生労働省「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」

この数字をみて高い!そんなにもらってないよ!という人もいると思います。これには以下のような理由があります。

①処遇改善加算を施設が算定している

②各種手当てが支払われている

③賞与がしっかり出ている

①処遇改善手当を施設が算定している

処遇改善手当を介護職が受け取るには施設が処遇改善加算を算定している必要があります。

そもそも算定していなければ、受け取ることができないので自分が働いている施設が処遇改善加算を算定しているかはチェックしましょう。

施設のホームページ、求人票、サービス提供票や加算用件に記載されていると思います。

②各種手当てが支払われている

介護職が支給される各種手当てをまとめました。

・資格手当(5000~10000円)

・職務手当(リーダー、チーフ、管理者等に10000~30000円)

・夜勤手当(1回4000~8000円)

・住宅手当(家賃の一部)

・交通費(0円~全額)

・残業手当(ブラック施設はサービス残業)

各種手当てに関しては施設によって振り幅が大きいです。

デイサービスでは夜勤はないので収入はその分下がりますし、無資格では資格手当はもらえません。

しかも施設によっては資格手当がなかったりサービス残業当たり前の施設があったりします。

その逆で各種手当ての金額はいいものの基本給がめちゃくちゃ安い施設もあります。額面では同じになるのですが、その分残業代や賞与が少なくなるので基本給と各種手当てを総合的にみて判断しましょう。

③賞与がしっかり出ている

はっきりいって賞与がない施設は論外です。

施設には賞与を支払う義務はないですが、賞与がしっかり出ると出ないとでは働いている人のモチベーションに関わりますし年収にも差が出ます。

賞与が出ない施設は業績不振の可能性もあります。

中には処遇改善手当を賞与に含める施設もあるので、賞与と処遇改善手当は別でもらえる施設で働いた方が収入はアップします。

賞与に関しては求人票を見ると賞与に前年度の実績が記載されています。

「ただし業績による」と書かれているところはやめておいた方が無難です。

今年は業績が悪かったから賞与は出ないよ!

という施設もあるからです。

経営が安定していて賞与の実績が3,5ヶ月~4ヶ月ある施設を選ぶのが無難です。

2.働きやすさ

働きやすい施設とはどんな施設でしょうか?

これは人によって答えが違うと思いますが、以下のように分類します。

①有給休暇、急な休みが取りやすい

②職場に託児室を設置、産休・育休制度がある

③夜勤がなく、生活のリズムを整えやすい

④研修など教育制度がしっかりしている

⑤職員の人員配置が適切

①有給休暇・急な休みが取りやすい

子どもが急に熱を出してしまったから仕事を休みたい・・・

でもシフトに穴を開けられないし・・・

こんなときに代わりに他のユニットから応援を呼んでくれたり、日頃から人員に余裕がある施設であれば働きやすいですよね?

子どもだけでなく自分が体調不良で休まなければならないことも普通にあります。根性で仕事をしても利用者さんにうつるリスクがあるのでちゃんと休むことが大切です。

そんなときに当たり前に助け合える職場であればとても働きやすいです。

中には自分で代わりを探してくださいとか、探せないと休みは許可しませんとか・・・そんな施設ではいずれ体を壊してしまいます。

有給取得率や休みの相談がしやすいかを確認しておくことで働きやすい施設が見つかります。

②職場に託児室を設置、産休・育休制度がある

介護職の7割は女性です。その退職理由の多くは「結婚、出産、妊娠、育児」です。

出典:厚生労働省「平成29年介護労働の現状」

子育てへの理解があり、制度が整っていれば職場復帰しやすいです。

育児中に収入があるのは安心です。施設としても新たに職員を獲得するよりもどんな人か分かっている人を雇うほうが良いでしょう。

子育て世代が働きやすい環境を整えることで、子育て世代の職員が集まり、復帰後も子育ての悩みや楽しみを共有でき、働きやすさにつながると思います。

子育てをしながら介護の仕事をしたい人は職場の子育て支援制度が整っているかをチェックしましょう。

③夜勤がなく、生活のリズムを整えやすい

夜勤があると生活のリズムが不規則になり、体調を崩しやすくなります。

たくさん稼ぎたい人は夜勤がないと収入的に物足りないかもしれませんが、収入よりも健康面を重視するなら、デイサービスや日勤専従の特養などの働き方を選択するのも一つです。

今後も介護の仕事を長く続けていくなら無理のない勤務形態で働きましょう。

④研修など教育制度がしっかりしている

無資格や未経験で介護業界に転職した人、ブランクがあって仕事がしっかりできるか不安な人は教育制度がしっかりしている施設が良いと思います。

特に小さい施設や教育制度・マニュアルがない施設は忙しすぎて放置されることがあります。

とりあえず、利用者さんとコミュニケーションとっといて!

こんな経験ありませんか?

新人はまずはその場所に慣れていくことが大事です。その場に放置するより1日の全体の流れを見せてあげたり、なぜこうやって声をかけるのか、介助をするのかを説明して見守りながら挑戦させた方が、結果的に仕事を早く覚えられるし、職場にも馴染めます。

仕事がある程度できないと嫌みを言われたり、職場に来るのが嫌になってしまいます。一通り仕事ができるようになると自信もついてきます。

ちゃんと仕事を教えてくれる制度や余裕がある職場は働きやすいです。

⑤職員の人員配置が適切

介護現場は大体人手不足です。職員が不足していると職員一人ひとりにかかる負担は大きくなります。休みも満足に取れません。

負担が大きくなってくると施設の不満や職場の仲間に対する不満もたまってきます。

他の職員の仕事に文句をいい、粗探しをしている職員もいました。

そうなると職場の人間関係は最悪になり、辞める人が増えさらなる人手不足になっていきます。

人員基準をしっかり満たしている施設で働けるように、面接や見学に行った時に職員の数をチェックするようにしましょう。

③やりがい

公益財団法人 介護労働安定センターが調査した

介護職が現在の仕事を選んだ理由には

・働きがいのある仕事だと思ったから

・資格・技能が活かせるから

・人や社会の役に立ちたいから

・今後もニーズが高まる仕事だから

こういった意見が上位を占めています。

介護職になる人は「やりがい」を求めている人が多いのではないかと思います。

自分が介護の仕事にどんな「やりがい」を求めているかを知ることで、自分にとって良い職場とはなにかを選ぶ基準になると思います。

①自分にとってのやりがいを見つける

②自分にあった施設を見つける

③やりがいは収入・働きやすさに満足していないと感じにくい

①自分にとってのやりがいを見つける

介護の仕事に「やりがい」をどれだけ感じるかは人それぞれですが、「やりがい」があれば仕事は楽しくなりますし仕事に対して前向きになれます。

「やりがい」をしっかり感じていれば、今日行きたくないなー、だるいなー、仕事やめたいなー、みたいなことは起きにくいからです。

例えば「お年寄りが好き」とか「他人のお世話をするのが好き」なので介護の仕事にやりがいを感じる人もいれば

「今まで飲食店で料理をしていた」とか「趣味で家庭菜園をしていた」ので施設でおやつを作ったり、利用者さんと一緒に畑を作って野菜を育てるなど

特技を活かした働き方にやりがいを感じる人もいます。

介護の仕事をするなら自分が「できること」・「好きなこと」・「やりがいを感じること」を見つけて職場選びをするのをおすすめします。

自分にあった施設を見つける

自分にとっての「やりがい」を見つけたら、自分にあった施設を見つけましょう。

今はインターネットがありますし、ホームページ、ブログをチェックするのがお手軽です。

施設が月1回発行している広報誌もあるので、気になる施設は見学に行って広報誌をもらうのもアリです。大体玄関に置いてあります。置いてなくても受付で聞けばもらえると思います。

ブログや広報誌には施設の取り組みが掲載されていて利用者さんの写真もあります。

ここで見るべきポイントは

・更新頻度が高い(ブログ)

・利用者さんの笑顔、写真の枚数が多い

・取り組みの内容に自分がやりがいを感じるか

・更新頻度が高い

更新頻度が高ければ常に施設の最新状況がわかります。介護施設は人が入れ替わったりすると全く別の施設になっていたりするということがよくあります。

ブログをみて良いと思って入ってみたら「その職員はいないから今はもうやってないよ」とか「人がいなくてやってないよ」みたいなことは普通にあります。

常に最新の情報を得られるようにブログの更新頻度の高い施設をチェックしましょう。

・利用者さんの笑顔、写真の枚数が多い

利用者さんの笑顔、写真の枚数は多ければ多いほど良いです。施設の行事は利用者さんのために行うものなので、利用者さんの反応は職員のモチベーションアップ、やりがいにつながります。

・取り組みの内容に自分がやりがいを感じるか

ブログや広報誌には施設が利用者さんと一緒に行った取り組みが掲載されています。ここで大事なのは自分の「やりがい」が、その取り組みとつながるかどうかです。

例えばその施設が小物作りをよく行っていて、そこにいる利用者さんも小物作りが好きで通っている、自分もそれが好きだし、得意だとします。

利用者さんと話も弾むでしょうし、自分の力を発揮して企画を立てたりもできるでしょう。

逆に身体介護が得意で利用者さんの生活の手助けがしたい人がその施設に入ると物足りなさを感じ「やりがい」を見出すことが難しいと思います。

働きたいと思う施設の特徴をしっかりチェックして自分にあった施設を選べば良い施設で働けるようになります。

③肉体的、精神的に疲れているとやりがいを感じにくい

あなたがもし今の仕事に「やりがい」を感じていないのなら身体的・精神的に疲れているのかもしれません。

人手不足で介護職一人ひとりの負担が大きい・・・

負担が大きい割に収入が少ない・・・

体が辛くて休みたいけど人手不足だから休めない・・・

こんな負のスパイラルになっていませんか?

介護の仕事は好きだけれど職場に不満を抱えていては「やりがい」を感じられなくなってしまいます。

こういった状況が続くようなら転職を考えた方がいいかもしれません。

いい施設に入れるまで派遣でいろいろな施設で働くのも一つの方法です。

気に入った施設があれば正社員で働くことができます。

介護専用の転職サイトなら派遣求人を多く取り扱っているため、あなたにあった職場が見つかる可能性は高いです。

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まとめ

・良い施設=自分にあった施設

・収入、働きやすさ、やりがいを自分の中で整理すると良い施設を見つけやすい。

・肉体的、精神的に疲れていると「やりがい」は感じにくい。状況が悪ければ転職を考えるのも一つの選択

・良い施設に入れるまで派遣でいろいろな施設で働くのもアリ

今回は働く人にとって良い施設の見分け方、入る方法について解説しました。

仕事を長く続けるためにも自分にあった施設を探せるように、自分のスタンスをはっきりさせておきましょう。

介護職のみなさんが自分の力を発揮できる職場で働けますように!

それではっ